朱鷺の杜(IBIS)ブログ

情報論的学習理論(IBIS)に関する管理人の独断と偏見に満ちた意見

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「とある弁当屋の統計技師」をもとにデータサイエンス分野の行く末について考え、最後にスパースモデリングを宣伝するエントリー

とある弁当屋の統計技師」という本を献本いただきました。ありがとうございます。

著者は石田基広さんという方で、テキストマイニング系の方なので研究関係では接点はなく面識はありませんが、R言語関係の本をこれまでにも多数出版されていて著書ではいつもお世話になっています。

本のタイトルは「とある魔術の禁書目録」のパロディになっていると思いますが、禁書目録の方は全く知らないのでタイトル以外もパロディになっているかどうかは分かりません。

内容はまっとうな統計の入門書で、当初思っていたよりは挿絵は少なく、(これもちゃんとした定義は知らないのですが)ラノベ風の本です。 とまあ、このように元ネタの方面に疎いのでそういう観点からの評者としては私は全く適していませんのでご容赦ください。

さて、ストーリーは、新米のデータサイエンティスト文太と弁当屋の乱子が弁当屋の売り上げデータ解析をネタに展開していくという形です。(乱子というとシェイプアップ乱を連想してしまいますが)

平均~回帰分析~ロジスティック回帰まで、いろいろな注意点にも触れながら入門できるようになっています。
あまり露骨には出てきませんが R を使ってデータ解析しています。

データ解析をほとんど知らない人への統計の入門書としてレベルは適切で説明も的を射たもので、実用書としておすすめだと思います。

ただ全く理不尽な望みですが、個人的には統計の実用面よりはその周りに絡んでいる数学的なところに知的好奇心の面白さを感じているので、そのあたりがうまく表現されている本もあるといいなあと思います。数学ガールなんかは純粋な数学に対する知的好奇心だけで売れているわけで、機械学習もこういう感じで行けないかなあと思ってしまうわけです。

すみません、ちょっと自分の趣味に走りすぎましたね。

まあデータサイエンティストを増やすというのは重要ですし、すそ野を広げるという意味で入門的な本がいろいろ出るのはいいことだと思います。 
専門書ばかりだったこの世界に新風を巻き起こしたのはわたせせいぞう氏のイラストを表紙に使ったデータマイニング入門(豊田秀樹著)でしょうか。内容は見ていないのでわからないですが、評判はよいようです。

最近だと、イラストで学ぶ機械学習(杉山将)なんかも入門向けをねらっているのでしょうか。

「イラストで学ぶ機械学習」の宣伝に「黄色本より先に読もう」と書いてあるのですが、黄色本というのはビショップ本のことでしょうか?確かにビショップ本はいきなりバックグラウンドがない人が学ぶにはしきいが高いでしょうね。

ただ、入門書を増やすだけではダメで、大学なんかでちゃんとしたデータサイエンスの教育システムがない現状を
どうにかすることも大事だと思います。統数研なんかはいろいろ取り組みもしているようですが、まだ多くの分野ではデータサイエンスという研究分野の重要性が認知されていない気もします。

と書いているうちに、宣伝すべきことを思い出しました。

文科省科研費の新学術領域研究で、今年度から「スパースモデリングの深化と高次元データ駆動科学の創成」という領域がスタートしました。代表は東大の岡田真人先生で、私もカーネル法による非線形スパースモデリングで計画班を担当しています。

この領域を大きく広げるにあたって、公募研究を募集しています。
全国各地でキックオフシンポジウムや公募説明会が開催されます。先日東京で行われたものは非常に盛況でしたが、今週末(2013-9/29)には京都大学で開かれます。ご興味を持たれた方は是非ご参加ください。

また、公募説明会に参加されなかった方でも、この分野の盛り上がりにもつながると思いますので、公募をご検討ください。

あわせて、私の計画班ではポスドク公募しております。メール等でお問い合わせいただければ詳細に説明させていただきますので、こちらもよろしくお願いします。

注:こんな私が畏れ多くも声優統計という本の序文を書かせていただいたりして、全く失礼しました。声優統計も献本していただいたのですが、さすがに書評を書く知識も勇気も足りません _o_
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