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朱鷺の杜(IBIS)ブログ

情報論的学習理論(IBIS)に関する管理人の独断と偏見に満ちた意見

産総研におけるキャリアと大人の就活

世の中新型コロナウィルスで大変な中,さりげなく全然関係ないエントリーを書いてみます.

「20年務めた管理職をお役御免になりヒラの研究者になった」
というようなことをツイッターに書いたので,もしかするとご心配をおかけしたかもしれないので一応経緯を書いておこうと思います.
とは言っても人事案件なので細かいところまでは書けないし,もしかするとエントリーごと削除することになるかもしれませんがご了承ください.

はじめに書いておきますが,一応ヒラとは言っても上級主任研究員という肩書はついています.
ただし,それがどんな役職なのか外の人には全然わからないでしょうし,私も正直わかりません.
これは産総研が経産省系の研究機関に由来しているもので,文科省系だと助教・准教授・教授というわかりやすいステップがあるのに比べてわかりにくいです.

産総研の場合,外から見えるのは管理職としての職階で,私が務めていた研究グループ長やその上の研究ユニット長(正・副)があります(さらにその上もあるけど雲の上でよくわからない).
大学で言うと専攻長とかそういうのに対応するのかもしれませんが,どちらかというと持ち回り制の強い大学ポストに比べて永続的な役職で,研究者としてはどちらかというと避けたいものです.
多少給料はいいのかもしれませんが,仕事量に対して log スケールでしか増えないので割には合わないです.

研究者の理想としては「ヒラ5」という言葉があります.
これは管理職にならずに俸給表の5級をもらえるポストに就くという意味で,産総研では(昔の人を除くと)かなり狭き門なのである意味私の現在の状況は研究者の理想のポジションということは言えます.

ただし,ここに至るまでに少し紆余曲折がありました.
実は研究グループ長を退任するに際して,管理職でない研究者としてのとあるポジションを提示されました.
それは産総研の中でも数人だけが就けるポジションで,高く評価してもらってありがたいなあということでお受けしました.
(先に書いておくと,このポジションはそれなりに大変で省庁に呼ばれて説明したり義務もいろいろあるらしいです)
もちろんそれは無条件ではなく,推薦はするけど一応審査は天上で行われるとのことでした.
審査会に提出されるのは業績リストとA4 1枚程度の推薦書で,通常はそのまま通るはずがなぜか私のケースはリジェクトというまさかの結果に.
まあ理由が業績ではないようなので研究者としては納得しましたが,産総研の殿上人たちには評価されてないんだなあと感じた瞬間でもあります.

その後,研究グループ長より上の管理職ポジションを提示されたりしましたが,それは上に書いたように研究者として望むものではないのでお断りしました.
研究者としてのポストはほかにもいろいろあり,最初にも書きましたがいまいち区別がわかりませんが,最終的には一番ミニマムなポジションが内示されました.

ちょうどそんな折,昨年度後半くらいから,いくつかの大学や研究所からお誘いを受けました.
産総研は非常によい研究環境だと思うのですが,最大の問題は定年がお役所横並びで60歳ということです.
国立大学などでは多くが65歳,私立大学の一部では70歳を採用しているのに比べると,この高齢化社会で60定年で仕事をリタイアするのはちょっと厳しいです.
というわけで産総研の研究者は定年前に就活をする必要が出てきます.
幸運にも定年ぎりぎりで次のポジションが見つかるケースもありますが,最近の大学等ではあまり高齢の人を採りたがらない傾向があるので,移るのであれば早めに決めないと行き場がなくなるという事情があります.

声をかけていただいたのは,私にはもったいないようなすばらしい一流大学や一流研究所なのですが,結果的には全部お断りすることになって現在に至っています.
いくつか理由はありますが,主なものとしては以下のようなものが挙げられます.

・この歳になるといろいろしがらみもあって地方とかだと単身赴任になるし首都圏でも通うのが大変だと難しい

・任期があるケースがあって,60歳後そんなに長く働けないのであれば移る意味が薄い

・あとは仕事の内容. 私のところに最近来るのはデータサイエンスなどの教育プログラムに関するポストで,そのための仕事量は非常に多いことが予想されるので,管理職をこんなに嫌がっている自分としては敬遠してしまいます.

とはいえ,これから定年までは何かしら次の職を探しながらという日々が続くわけです.
公務員の定年延長があればもう少し長く産総研にいられそうなんですが,なんか政権の上の方でごちゃごちゃ問題起きてたり,新型コロナウィルスでそれどころじゃないという感じなのでそれもちょっと期待薄かなと半分あきらめています.

現在は新型コロナウィルスの影響が予測不能な段階で,自分もいつ感染してしまうかわからないので,あまり先のことは考えず,とりあえず日々の生活や研究を大事に一日一日過ごしていきたいと思っています.
研究や仕事で私とつきあいのある人もこれからつきあいのできる方も含めて今後ともよろしくお願いします.




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