朱鷺の杜(IBIS)ブログ

情報論的学習理論(IBIS)に関する管理人の独断と偏見に満ちた意見

応用数理書評など

台風一過、みなさまのところは被害等ありませんでしたでしょうか。

世の中では少し前に民主党の鳩山由起夫さんが首相になりましたが、鳩山さんは計数出身で、
知人からの情報によると卒論がかの南雲仁一先生の研究室で甘利先生が南雲研の
助教授だったときらしく、甘利先生のコメントが出ています (東京新聞記事
同じ学科を卒業しても進路は様々ですが、計数出身の首相と言うことで科学行政にも多少は明るい未来図を描いてもよいのでしょうか。

さて、カーネル本関係ですが、いくつか動きがありましたので報告します。

まず、岩波書店から出ている「応用数理」の2009年 9月号に今年 IBM からこれまた東大計数に移られた鹿島久嗣さん(=@kashi_pongさん)が書評を書いてくださっています。

注記1:ちなみに、人工知能学会に書評を書いてくださった井手さんもIBMで、IBMには足を向けて寝られません。 Thinkpad を愛用してきたのですが、今は Thinkpad を買っても IBM には貢献できないですね

注記2:それから、応用数理9月号に載るというのは前々から聞いていて、英語タイトルとかもこれのために考えたのですが、この雑誌は岩波発行ですが基本的に応用数理学会の会員に配られるもので、小さな書店にはなかなかなくて、産総研でも地質関係の図書室に今日やっと入ったのでこうしてブログを更新しているわけです

鹿島さんといえば特にグラフカーネル関係では世界トップレベルの研究者で、私よりはるかに若いですがカーネル法についても私よりずっと造詣が深く、そのような方の書評というのはむちゃくちゃ緊張して読みました。
が、大変好意的に書いてくださっており、ほっとしました。5章のカーネル設計の話は私は概略的なことしか書かなかったので、むしろ鹿島さんが本格的に別のどこかで執筆されるのを楽しみにしております。(すでに学会誌等ではいろいろ書かれていますが)


さて、次の話題はカーネル本の輪講について。
産総研でも少し前に私の近くで輪講してもらっていたのですが、ネットで検索していたところ、Rで学ぶクラスタ解析などで有名な新納浩幸先生の研究室で輪講していただいているようです。リンク:研究室輪講のページ
後ろの章の担当の方は結構きついと思いますががんばってください。


次にブログ関係。 いつも @shima__shima さんに教えてもらってばかりですが、twitter に流れていた記事をぼーっと見ていたら @y_benjo さんがブログに記事書いてくれていたのを見つけました。リンク:ゼミのちはじめてのカーネル法

リプレゼンター定理の2カ所の違いがよくわからないとのことでしたが、確かに大して違いないです。
ノルムの単調増加関数に一般化したのと、再生性の言葉を使って言い換えただけで、本質的には同じ証明です。
(もともと2章の方は証明がなかったのを編者の伊庭さんの suggestion で加えたのです。 伊庭さんに感謝)


さて、カーネル本は「確率と情報の科学」というシリーズですが、ときどき集中講義や非常勤で授業をしたりするときに感じるのは、線形代数や微分積分に比べて確率統計を知らない学生さんが多いということです。(かくいう自分もそうでしたが)

これは高校や大学で確率統計が選択科目になっていることが多いという背景もあると思います。
また、確率の概念が難しいという以前に、確率の記法のところで意外につまずいている人が多いということがわかったので、カーネル本のサポートページに「確率の記法」というページを作りました。
  (これは朱鷺の杜wikiに書くべきだったかな... でもまあどこに書いてあるかと言うことは今の時代あまり重要ではないですね)

あと、最後になりましたが今年の IBIS のポスタープログラムが出たようですのでここでもお知らせしておきます。

追記:今週末は産総研停電のためサポートページにアクセスできませんのでご了承ください。
スポンサーサイト

コメント

前半大部分で離散変数と連続変数が区別されてないけど怒られない? 小文字Pは密度で、大文字Pは確率、というのはなかったっけ.少しずつ学習中.

  • 2009/10/14(水) 01:38:09 |
  • URL |
  • 伊庭 #-
  • [ 編集]

離散と連続

離散と連続についてはいろいろあるので時間ができたら記述を足しておこうと思います. 私もちゃんとは知らないのですが以下のような背景があるかと思います.

・文章を書くときに,離散と連続の場合分けを避けるために意図的に混同して小文字で書く.

・もともと離散の場合,「事象の確率」(大文字)と「確率変数の関数としての確率関数」(大文字または小文字)が,省略しているうちに区別つかなくなっていることに便乗.

・連続の場合,小文字=密度関数に対して大文字=累積密度関数(分布関数)を指す慣習があるので大文字は避けた.

もし何かほかにも情報(こんな書き方している本があるとかこんな理由がある)をご存じでしたらコメントください.

  • 2009/10/14(水) 07:38:47 |
  • URL |
  • あかほ #kKb.gW6k
  • [ 編集]

コメントの投稿


管理者にだけ表示を許可する

トラックバック

トラックバックURLはこちら
http://ibisforest.blog4.fc2.com/tb.php/101-a25e2522
この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)

FC2Ad