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朱鷺の杜(IBIS)ブログ

情報論的学習理論(IBIS)に関する管理人の独断と偏見に満ちた意見

機械学習の数理など

前回書いてから気づくと1年近く経っていてこのままだと今年何も書かないことになってしまうので久々に書きます.
ブログも若い人たちが役に立つ情報をガンガン発信してくれていてここであえて書く内容もなかなかないので更新もますます少なくなりそうですが,いろいろ宣伝や適当な戯言を細々と書いていこうと思います.

まずは数理科学 2018年 08 月号(サイエンス社)に「機械学習と微分幾何学」という記事を書きました(私にはこのタイトルではちょっと荷が重かった).
甘利先生が「人工知能は暴走するのか」という挑戦的なタイトルの記事を書かれていて,この巻は発売直後に売り切れてしばらく Amazon などでも取り扱い中止になっていましたが現在は復活しているようです.
ただし Amazon だと定価の2倍くらいの値段がついていて理不尽なので数理科学の在庫を置いているような大手の本屋さんで買うことをお勧めします.

微分幾何学といってもそんなに難しい話には触れずにできるだけ多くの人がわかるように書いたつもりです.
本当は駒木先生のベイズの話とか曲がった空間の話を書かないと情報幾何の本領は見えてこないかもしれませんが,まあそのレベルの人はちゃんと論文読むと思うので許してください.

この特集記事もそうですが,最近は機械学習も理論的な側面への関心が高まっているように思います.
ディープラーニングとかブラックボックスでとりあえず性能は出ても気持ち悪いと思う人が増えているのでしょうか.

先日,産総研AIセンター主催で「人工知能の数理 というセミナーをセンターの唐木田さんと渡辺澄夫先生の二本立てで開催したところ,200人定員が応募翌日には満員御礼,待ち人数が最終的に400人近いという大盛況でした.渡辺先生の書かれた本も好評のようです.
Mathematical Theory of Bayesian Statistics (Chapman & Hall/Crc Monographs on Statistics & Applied Probability)

ノーベル賞で基礎研究系が受賞しても研究費が基礎研究に重点化されることはあまりなくて,内閣府とか省庁主体の SIP, PRISM, AMED, NEDO など予算規模はでかいけどあまり実質的に研究できる気がしないものが増えていって(お役人さんにはそういうのが目に見えやすいんだろうけど)日本の科学技術行政大丈夫かなと思うことがありますが,若い人はちゃんと理論や基礎にちゃんと向かっているのは頼もしいと思います.


さて,これも宣伝ですが,最近出たシステム制御情報学会の学会誌
「ガウス過程回帰の基礎から応用」特集号にも「ガウス過程回帰の基礎」という入門解説記事を書きました.
なぜか数理科学と同様私の記事の後に鈴木大慈さんの記事があります.
鈴木さんの解説はどちらも格調高い感じで美しく感銘を受けましたが,格調高すぎてちょっと難しいという方は私の記事でまず肩慣らししてから進むことをお勧めします.

ベイズ最適化がらみでガウス過程回帰もかなり注目が高いですね.
持橋さんと大羽さんのガウス過程回帰の講談社MLPプロフェッショナルシリーズ本が来年2月に出るようです.
『ガウス過程と機械学習』サポートページ
システム制御情報学会解説と合わせてお楽しみください(システム制御情報学会記事は半年経つとJ-STAGE で無料公開されるようです).



最後にもうだいぶ前になりますが献本いただいた本の紹介です:

Rによる機械学習入門
鈴木さん同様の統計・機械学習の理論家で泣く子も黙る金森さんの書いたRを使った機械学習入門本.
スパースやブースティングが入っているのはもちろん,ベイズ最適化とか密度推定とかが入っているのが特色でしょうか.記述も平易で,Rを使ってデータ解析を始める方にはよいのではないでしょうか.

フリーソフトではじめる機械学習入門(第2版):Python/Wekaで実践する理論とアルゴリズム
Python と Weka で機械学習を学ぶ本の改訂版を献本していただきました.時流を反映して Keras や Tensorflow なんかを使う話も入っています.著者の荒木さんには直接の面識はないですが,
マンガでわかる機械学習みたいなものをはじめいろいろ書かれていますね.私は書くのが遅いのでうらやましい筆力です.
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